2021年9月20日月曜日

小さいSSDに換装

 ■小さいSSDに換装

 サイズの大きなHDDが遅いのでSSDに換装しようとして迷走したのでそのメモ。


■まず「EASEUS ×××」は無料で使えない!!
 (無料でSSDに移行できるという情報は不正確)

 「無料 小さいSSDにクローン」などのキーワードで検索すると「EASEUS ×××」を使った紹介記事がたくさんヒットする。数年前、同じような作業をデスクトップで行って成功していたので、今回も簡単にできるだろうと考えていた。
 ところが、現在ダウンロードできるバージョン13.5では、システム・クローンだけでなく単純な「パーティション・クローン」も有料となっており、無料のような感じで画面が進むが設定を終わって実行のボタンを押すと製品版のアップグレードを要求してきて、結局無料では何にもできないこととなる。時間が無駄になるので「最初から明示しろ」、と不毛な仕様に憤慨(笑)。結局、紹介記事はどれもバージョン12.0の時代のもので、その当時はパーティション・クローンだけなら無料だった様子。したがって、現在(2021.9月)では「EASEUS」のソフト群は無料クローン作業には使えない模様。
 同じように「AOMEI ×××」も紹介されているが、HDDがMBRではなくてGPTだと有料なので、こちらも対象外。GPTでもブータブルディスクを作ると可能なようだが、今回そちらは試さなかった。その他、Mini Tool やメーカー製の無料ソフトも小さいSSDにクローンできる作りになっていなくてダメ。Windowsをクリーンインストールしてバックアップ・イメージから復元という方法も試したが、保存してあるはずなのにイメージがないと言われて失敗。ここは細々条件があるのかもしれないしそこまで試さなかったので断言はできないが、復元で引っ越す方法は難しそうな印象。
 それで、色々調べて最終的に成功したのが Macrium Reflect Free を使う方法。バージョン8から日本語も使えるようになったようで、バージョン7がフリーになっている模様。インストールや操作方法は、他に紹介サイトがあるので詳細は割愛して、我が家の作業の概要だけ紹介する。

■対象HDDにはパーティションが7つ!!
 作業の対象は、Windows8/8.1時代のVAIOノート。Windows10にアップグレードしてあるものの反応が遅過ぎて耐えらないってことで換装した。HDDは1TB、2012年の東芝製。Cドライブだけの運用で、ほとんど空きスペース。今後も簡単な作業ができる程度で構わないので240GBのSSDを用意した。
 無料のクローンソフトを探す過程で、UEFIだと、EFIシステムパーティション、Cドライブ、回復パーティションがあれば起動するという記述を見つけ、「システム・クローン」でなくても単純な「パーティション・クローン」で作業が可能なことが分かった。そこで、「ドライブの管理」でパーティションを調べると、回復パーティションが4つ!! 他にメーカー絡みのパーティションもあって全部で7つのパーティションがあることが判明! ネットで調べると、回復パーティションはWindowsが大きなupdateを行う時に作られるものらしく、今回のようにWindows8/8.1 → Windows10、さらにさまざまなupdateを繰り返しているPCの場合、回復パーティションが複数になっているのは当然のことらしい。
 Macrium Reflect は、クローンを作成する際、コピー元のドライブからコピーするパーティションを左詰でドラッグ&ドロップするので、対象となる回復パーティションを選択しなければならないが、どれを選べばいいのか分からず??? 色々調べていると、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し「regagent /info」で回復パーティションが分かるということが判明。

 こんな感じでパーティションの場所を教えてくれる。画像は今使っている自作デスクトップの場合で、回復パーティション、WindowsREがドライブ0のパーティション2であることを示している。また、メーカー製PCの場合、初期状態に復帰するため出荷段階のドライブイメージが保存されていたり、メーカー独自のプログラム等が格納されているパーティションがあったりで、さらにパーティションが多くなっているらしい。VAIOにも30GBを超えるパーティションが非表示になっていて、ここに復元用のドライブ・イメージが保存されているらしい。もっとも、今さら出荷時のWindows8/8.1に戻されて仕方がないので、ここは不要と判断した。また、SONYのシステムパーティションが先頭にあり独自機能を格納しているようだが、今後の使い方を考えると、Windowsの基本機能だけで十分なので不要と判断。もし不具合が出てきたら、再度HDDからクローンを作り直すこととし、今回は対象としないこととした。(しばらくオリジナルのHDDはフォーマットしないで保存しておく必要)
 ということで、EFIシステムパーティション、Cドライブ、回復パーティション(今回はパーティション6だった)の3つをD&Dして実行。Cドライブは、そのままだと240GBに入りきらないので縮小。Macrium Reflect Free にはクローン時、クローン先でのサイズを指定できる機能があり、回復パーティションが入る分だけ残る形にして縮小した。そもそもこの機能が欲しくて色々探し回った訳で、逆に言うと、どうしてこんなに選択肢が少ないのか不思議でもあった。フリーソフトでは作るのが困難なレベルの機能なのだろうか。素人目には、ずいぶんディープなレベルのシステム設定に手を加えるフリーソフトがたくさんある印象なので、作ろうと思えば作れる人がたくさんいそうな気がするのだが、ニーズが少ないって判断されているのだろうか。


■小ネタ
 クローン作業を始める前に、新しいSSDをWindowsに認識させるためフォーマットしておく必要がある(そうしないとクローン先のターゲットドライブを選べない)。その際、ドライブ・レターを付けておくと、クローン後のSSDから起動した際、EFIシステムパーティションもドライブとして認識され、エクスプローラに表示されてしまう模様。ドライブにアクセスできないのに(アクセスを拒否される … システム上当然といえば当然な仕様って気もする)ドライブとして表示されるということになって邪魔なので、SSDのフォーマットはドライブ・レターを付けない方がベターなようだ。
 
 ubuntu から GParted を使ってパーティションを操作しようとしたら、Windowsのシステムが入っているパーティション(Cドライブ)は削除、リサイズ等、一切操作ができなかった。調べたわけではないので正しいとは断言できないが、WindowsのOSを壊してトラブルにならないよう、GPartedの方で制限がかかっている印象を受けた(あくまで「個人の感想です」笑)。

 以上、SSD換装の雑感でした。