2010年6月8日火曜日

Swing Journal 休刊


 Jazz の老舗誌、Swing Jornal が休刊になるとか…。詳しくは報道の内容を知らないので、個人的な印象だけど、高齢な人の比率が極端に高い雑誌という印象を持っていた。記事の方向が、何せ「激しい」ことを称揚するような印象で、寛ぐために音楽を聴くって姿勢に否定的な雰囲気を感じたものだ。単なる勘繰りだろうけど、安保だの学生運動だのを青春時代に語った人たちに共通する雰囲気という感じで。そこから、雑誌が休刊すると聞き、衰退のシナリオも当然と感じた。Jazzの情報の得られる数少ない雑誌ということで、勤め始めても毎月のように購入していたものだが、雑誌で推薦されるアルバムを聞いても、全然楽しくない、という経験が続くうちに買わなくなってしまった。実際は、もう20年近く読んでいないので、最近、この雑誌がどうだったかは分からない。でも、心の中には「当然の結果」と感じる自分がいる。

 少し前にはロックの専門誌が、愛読者の年齢層が高くなって、小さな文字では読みにくいということで字のポイントを上げる、という記事が出ていた。多分、購読者の母集団はかなり小さくなっているんだろうけど、それでもこちらはまだしばらく存続できるということで、幸せなことだ。でも、アゴラのブログで指摘されていた社民党のように、お年寄りの固定客との関係を継続するだけで、新しいファンの開拓に成功する可能性はほとんどゼロではなかろうか。そもそも雑誌で入手すべき情報として何があるだろう。一種のカリスマとしてその一挙手一投足が関心の的となっていたロックやポピュラー・ミュージックの勃興期と違い、BGM的に消費されるコモディティーと化した音楽に、特段の神秘性も付加価値情報も必要とされない気がするから。雑誌として盛り込むべき情報の選択肢が極めて狭まっているということだと思う。…もっとも、それは、自分がもうそういう情報に関心がなくなっている、ということだけなのかもしれないが、そういう人が多ければ、雑誌は売れないはず。実際、そんなことが実際のことなのかな~と感じている。


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